ロシアは2020年までに食料自給率100%を達成する。我が国には、自国民に充分な食を供給できる国土と水資源があるだけでなく、健康的で質が高く環境にも優しい食べ物を、世界中に輸出することも可能だ。 今、世界中で求められている、そういう良質な食べ物を西側諸国はずいぶん前に作るのを辞めてしまったようだ。
上記の文章は、
プーチン大統領が2015年12月に自国議会で
宣言した言葉です。
日本の食料自給率は37%。
先進国の中でも最低。
しかも、ネオニコチノイド系農薬や
ラウンドアップなどの除草剤が使われ、
環境破壊が進んでおり、
もちろん、それらの化学薬品が使われた中で
育てられた農産物は健康ではありません。
食料自給率が低く、農薬や除草剤に
汚染された日本にとって
学ぶべき国がある。
それがロシアです。
日本では、無農薬農産物、有機農産物が
非常に貴重で価値のある財産と言えます。
ロシアは無農薬農業を中心とした自給自足のフードシステムを作るために、大規模農場だけでなく国内の小規模農家にも、政府が支援を強化しています。
ですので、点在する小規模農家がつながっている循環型の農業共同体は、多様性を生み出し、有事、自然災害などの緊急時の「食の安全保障」を盤石としています。
①
123ヘクタール(フットボールスタジアム2300個分)の広大な農地に、最新技術を使った気象コントロール完備の温室で、常に完璧に調整された気候をつくっている農場であり、しかも、エルブス山から流れてくる澄んだ雪解け水と、農薬も化学肥料も一切使わない農法で、健康な農産物がすくすくと育っていきます。
②
カルガ地域に238ヘクタールの農業施設を建設し、自動化の農作業装置も導入されている。そして、ここでは無農薬のキュウリ、レタス、トマト、ハーブなどの農産物が育てられています。
③
ロス・アグロ社は、ロシア政府から農業投資補助金を受けて、国内で砂糖や畜肉を生産し、年間30億ルーブル(約46億円)の収益を上げている。
ロシア政府は国民の健康を守るため、「食の安全保障」を維持する事と、グローバル企業の支配に対抗し、遺伝子組み換え作物や不健康な食品は徹底的に排除していく方針です。
食の安全基準に厳しいロシア
2014年、7月 モスクワの裁判所が、ロシアの食品安全基準値を大きく上回る脂質、糖分、炭水化物などが使用され、人々を病気にさせる可能性が高いとして、ロシア国内にあるマクドナルド社を食品安全基準法違反で提訴した。
広大な農地がありながら、毎年580億ドル(約5兆円)もの種子を、モンサント社やシンジェンタ社から買っていた。
プーチン大統領は、このまま自国採種できないグローバル企業の種子を買い続け、自国への進出を許していたら、食の安全保障を守れなくなるどころか、国民を病気にさせてしまうという危機感を持っていた。
プーチン大統領は、西側諸国のグローバル企業による進出は、目に見えない侵略であることはよく分かっていたので、それらのグローバル企業を排除して全ての種子の国内自給を前提に、遺伝子研究(遺伝子組み換えではない)と種子開発のプロジェクトを開始した。
マクドナルドを提訴した件では、後に
ウクライナ紛争の最中(さなか)に、
国内からマクドナルドを追い出すことに
成功した。
ここまで読んでいくと、プーチン大統領は今、誰と、何故、戦っているのかなんとなく読み解けてきますよね。
ロシアは2014年、クリミア併合を機に西側諸国から経済制裁を受けていた。この経済制裁の影響で、2015年のロシア経済は3%超のマイナス成長だった。
そんな状況の中、モンサント社をはじめとする西側のグローバル企業がロシアへ入り込んできた。目的は遺伝子組み換え種子と農薬・除草剤をセットで売りつける為です。
このグローバル企業(モンサント社)の行為は、ロシアの「食の安全」を破壊する為のものでした。
そして、いよいよ戦いが始まる。
プーチン大統領は、ロシアの「食の安全」を破壊され、このまま放っておけば病気になる人が増え、人口が激減していき、やばては国が消滅させられてしまうと危機感を持ったのです。(日本人にはこの危機感がない)
そして、西側企業の経済侵略を阻止し、ロシア国民を守り「食の安全」を守るため、戦うことを決意したのです。
決して戦争行為は正しい事とは
言えませんが、
経済的に侵略されたロシアは、戦わざるを得なかったのではないでしょうか。
おさらい
ロシアが取った行動
食料自給率を上げる為
・無農薬農業への投資
・遺伝子研究(非組み換え)
・自国採種可能な種子開発
・西側グローバル企業を排除する為に戦う
日本で今、起きている事
受けて
・自国採種できない種子を買わされている
・遺伝子組み換え作物を買わされている
・農薬・除草剤を買わされている
・食品添加物を買わされている
・食品安全基準値のハードルを大きく下げさせられ、「これら化学薬品はみんな安全ですよ」と嘘の情報を、国民に流し消費させている。
今、日本では無農薬、有機農産物が
非常に貴重で価値のある財産に
なっています。